日本軽金属ホールディングス株式会社

トップメッセージ

「チーム日軽金」の力でニューノーマルへ変身

 

日本軽金属ホールディングス株式会社 岡本一郎

はじめに

新型コロナウイルスで親しい人を亡くされた方に心からお悔やみを申し上げるとともに、現在全快を目指して病魔と戦っておられる 方、最前線の医療・介護現場で尽力されておられる全世界の方々に、共に戦う仲間として応援のエールを捧げます。

雨畑ダム堆砂問題

昨年の台風10号、19号により、日本軽金属㈱の水力発電設備の一部である雨畑ダムの周辺が、近年にない大豪雨に見舞われました。結果として、周辺地域に浸水被害を発生させ、地域住民の皆さまや関係する皆さまに多大なご迷惑をおかけしております。グループを代表して深くお詫び申し上げます。

この問題については別頁(⇒p.8-9)でまとめて報告させていただきますが、当グループの社会貢献方針「地域社会と協調してその発展と向上に貢献する」という考えのもと、これからも地域の安全確保を最優先とし誠意をもって対応させていただきます。地域の皆さまや地方公共団体、国の代表者との協議を経て策定させていただいた「雨畑ダム堆砂対策基本計画書」に基づいて、関係する皆さまのご協力もいただきながら、計画を着実に実行してまいります。

中期経営計画の進捗と新型コロナウイルス、ニューノーマル

中期経営計画(2019-2021年度)の初年度は、前年度比減収減益の厳しい結果となりました。売上は前年度比で346億円(6.9%)減の4,659億円、最終利益は、売上減の影響に加え、前述の雨畑ダムに堆積した土砂への対応で110億円の特別損失を計上したこともあり、前年度比で131億円(63.6%)減の75億円となりました。米中貿易摩擦による市場の減速やアルミ地金価格の低迷などの諸要因はありますが、これらを乗り越えるだけの力が十分でなかったと痛感しています。私たちの戦略、やり方が世の中の流れに追い付いていないのではないか。2012年に当社創立以来、右肩上がりで利益を伸ばしてきたことで「このやり方でいい。景気の谷が通り過ぎれば、また前と同じように成長路線を享受できる」といった慢心「チーム日軽金」の力でニューノーマルへ変身や変化に対する逃げがあったのではないか。ささやかな成功に安住した企業グループに待っているのは退歩であり、奈落の底への急激な転落の道しかありません。世の中は時々刻々と変化しており、私たちは常に成長を志し、新たな挑戦を通して自らを変革し続けなければなりません。

そうした私たちの思いを試すかのように、年度後半に新型コロナウイルスが世界を襲いました。2019年度の業績面への影響は軽微にとどまりましたが、これは素材をベースとした企業の特徴で、メーカーのマーケット変化に対するタイムラグの存在が影響したものであり、今後徐々に影響が拡がっていくものと考えています。

従業員および事業につきましては、当グループでは7月末現在で、タイで1名、アメリカで2名、日本で1名の従業員が感染しましたが、ビジネスに直接的な影響を及ぼす範囲ではありませんでした。コロナ禍による一部事業の減速の影響は出てきているものの、海外拠点を含め操業を継続しています。

感染防止対策は私自身が本部長となり、「新型コロナウイルス対策本部」を3月に立ち上げて対応にあたりました。グループの国内外の感染状況をチェックするとともに、感染防止対策の確立、BCPの確認、在宅勤務の実施、サテライトオフィスの開設、ネット環境の整備、マスク・洗浄用アルコールをはじめとした必要備品の準備など精力的に進めました。そして、何より役員と従業員が一丸となって、それぞれの持ち場や立場で感染予防や事業継続に努めました。その結果、これまでのところ、新型コロナウイルス感染のグループ内への影響を最小限に抑え込むことができています。

これには伏線もありました。昨年12月に行った新橋オフィスへの移転はさまざまな目的をもって進めましたが、その一つがBCPの強化でした。被害想定は異なったものの、オフィス移転で取り組んだことがそのまま我々の武器となり、早急な対応が図れ、大きな支障なく在宅勤務と諸施策を進めることができたのです。このオフィス移転の取組みについては別頁(⇒p.10-11)で詳しく報告させていただきます。加えて、ここ10年来取り組んできました財務体質強化により財務基盤もしっかりしており、手元資金としてコミットメントラインや現預金を含め、現在1,300億円を超える資金を確保しました。今後も決して予断を許さない状況ではありますが、私たちが取り組んできたことが的を射ていたことを実感しています。既に始まっているwithコロナ、その後に訪れるafterコロナの世界でも、新しいニーズ、新しい市場や新しい働き方を探索し、掴んでいくことができると確信できる体験となりました。

重要課題の選定

新型コロナウイルスの影響で世界が工場を止め、店舗やオフィスを閉鎖し、飛行機や車が動かず、みんなが家に止まったことで、曇天の空が晴れたと言われています。そして、人類がいま目標としている温室効果ガス削減のレベルは、コロナ禍で経済社会活動が停止しているレベルでもあるとの報道もあります。気候変動問題がどれだけ大きく、深刻であるかを思い知らされたニュースです。

昨年度、私たちはこのような問題に挑むにあたって自らの重要課題の選定に着手したことを報告させていただきました。その後、取締役会、経営会議、CSR委員会などあらゆるレベルで議論を重ねてまいりました。しかし、ここでも新型コロナウイルスの影響で結論を得るまでの議論やその後のステークホルダーとの対話が中断し、残念ながら課題選定までに至っていません。今回は、議論の途中の内容をご紹介し、今後の皆さまのご意見をいただく機会とさせていただきたいと考えています。

2030年をゴールとするSDGsの人類を挙げた取組みも初年度を 迎えました。私たちの事業領域は益々拡がりをみせています。この拡がりは、気候変動リスクを含むさまざまな危機が業績に及ぼす影響もグループ全体として軽減できることにつながっていると考えています。逆にこのような事業形態であるからこそ、現在そして将来の脅威が当グループにとって大きなチャンスに変わるのではないかとも予感しています。新型コロナウイルス終息後の世界、すなわちニューノーマルといわれる世界において、当グループは連携の力という強みを発揮し、新しい事業形態に挑戦する準備ができています。チーム日軽金として異次元の素材メーカーへ。ニューノーマルをきっかけに、さらに今までの素材メーカーが成し遂げることができなかった新しい境地への挑戦を加速させていきます。

 


日本軽金属ホールディングス株式会社
代表取締役社長

日本軽金属ホールディングス株式会社 岡本一郎

 

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