CSR報告書

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日本軽金属グループCSR報告書

第三者意見

藤井 敏彦 氏

経済産業研究所コンサルティングフェロー
藤井 敏彦 氏


異次元の素材メーカーのCSR

 
 
1.大変読みやすく、かつCSRに対する深い思いの伝わる良い報告書である。とりわけ、3つの特集は、社員一人一人の社会意識とその実践の様子を余すことなく伝えている。座談会でのグループ各社から集まった報告書作成メンバーのコメントはいずれもうなずかされるものばかりだが、とりわけ「10年後、20年後の新商品・新ビジネスを作り上げることが永続的CSRのポイントであって、ただそのようなビジネスは必ずしも現状のビジネスの延長線上にないかもしれない」との指摘は正鵠を得ている。将来の新しいビジネスは現状と非連続的なものかもしれず、見出すために社会との関係を絶えず問わなければならない。岡本社長の「アルミニウム素材に関する深い洞察力」に通じるものである。10年後、20年後の新商品・新ビジネスとCSRは双方向でつながるのである。 
 
2.特集3の「アジア物流の扉をひらく」で扱われている、アルミ製扉を使った次世代10ドアボディが、現地の顧客のニーズの徹底的な把握を出発点とし、世界共通の課題である女性・高齢者の社会参加に役立つ姿は大変印象的である。社会的課題へのビジネスによる解釈というCSVの好事例である。  
 
3.人権について、サプライヤーへの訪問・意見交換に着手されたことを歓迎したい。また、取引先へのアンケートについても回収率が上昇しており、その中で「紛争鉱物/人権問題」への対応等潜在的問題点を顕在化することに成功している。是非このモメンタムを維持してサプライヤー・取引先との対話・相互理解を通じた社会課題への対応を更に進めてほしい。 
 
4.環境面では、生物多様性ガイドラインの策定がなされたことを評価したい。今後は具体的な行動につなげていくことが課題となろう。温室効果ガスについてはCOP21を受け新しい削減目標の設定を望みたい。 
 
5.全体として昨年に比し顕著な前進が見られる。同時に人権及び環境を中心にどのような形で課題解決に貢献していくのか、引き続き考え続けてほしい。自らの事業の方法の改革、新しい製品・サービスの創出双方の視点が必要である。そのことによって「他者の追随を許さない競争力」の姿が浮かび上がってくるだろう。  

英訳版

CSR Report 2016(PDF 5,766KB)

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