日本軽金属ホールディングス株式会社

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新幹線から新幹線へ。カーボンニュートラルを加速する、
新幹線車両構体の水平リサイクル。

いま、日本軽金属グループが取り組む先進のリサイクルは、日軽金アクトが、 J R東海(株)などと共同で進める新幹線車両の構体材の水平リサイクル。これまで、廃車となった新幹線車両は不純物の多い鋳物用アルミニウムなどにリサイクルされ、新幹線車両の構体材としては使えませんでした。車両構体は新幹線のいわば骨格であり、強度や品質など信頼性が求められる部材ですが、日本軽金属グループのリサイクル技術、製造技術により、元の部材と同じ品質を実現。再び新幹線車両構体に水平リサイクルすることを可能にしました。この取組みで、生産時のCO2排出量は新幹線 1編成あたり約50トン削減されます。
日本軽金属グループは、アルミニウムの水平リサイクルを他の商品にも広げていきます。「チーム日軽金」が持つチカラを結集し、カーボンニュートラルの取組みを加速します。

*鉄道車両の車体において、台枠・骨組・外板などで構成される、強度を担う部分。

新幹線の水平リサイクルの流れ(情報提供:JR東海(株))

新幹線の車両から解体分別されたアルミスクラップを、日軽エムシーアルミで溶解、日本軽金属蒲原鋳造工場で鋳造し、日軽金アクトの製造拠点(日軽新潟)で、再び新幹線車両の構体材に押出加工します。

日本アルミニウム協会賞 開発賞受賞

アルミ水平リサイクルの取組みは、社外からも評価をいただいており、この度、日軽金アクトは、J R東海(株)などと共同で「東海道新幹線N700S における廃棄車両から新製車両への水平リサイクルに関する開発」で令和5年度日本アルミニウム協会賞 「開発賞」を受賞しました。

2024年5月29日表彰式にて
(左から順に)
日本車輌製造㈱・坂本康弘様、日軽金アクト㈱・有澤智博、 日軽金アクト㈱・松山敏郎、
東海旅客鉄道㈱・横山晃治様、東海旅客鉄道㈱・伊東隼様、
ジェイアール東海商事㈱・江藤正造様 当社代表取締役社長・岡本一郎

開発担当者よりひとこと

日本の技術を代表する新幹線は、他の輸送機関に比べ走行時のCO2排出量が低く、環境にやさしい乗り物です。走行時だけでなく私達が担う製造時においても、環境負荷の低減を求めるお客様のご要望を叶えるべく、日軽金グループが連携し、関係する企業様とも共同で、新幹線車両構体のアルミ水平リサイクルを実現することができました。 社外においても一定の評価をいただけていることを大変嬉しく思っております。
今後も日軽金グループの強みを活かし、お客様や世の中のご要望にこたえ続け、人々の暮らしの向上と地球環境の保護に貢献して参りたいと思っております。
日軽金アクト(株)開発統括室 松山 敏郎

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