いつでも安心して飲める水を届けたい
世界では衛生的な飲み水の確保が難しい地域も多く、21億人が毎日安心して飲める水がありません※。
災害などが発生すればその状況はさらに過酷なものとなり、普段は飲み水に困らない日本でさえも供給が滞る事態が発生します。 日軽金グループはアルミ関連製品を通じて国内外にいつでも安心して水が飲める社会を実現していきます。
きれいな水を届けたい
塩素の力で水をよりきれいに
私たちが毎日飲んでいる水は、殺菌・消毒がされています。日本軽金属㈱は、飲料水の殺菌・消毒のための次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造・販売しています。近年、より美味しい水、より安全な 水へのニーズが高まっています。このニーズに応えるためには、浄水場で使用される殺菌・消毒剤そのものの不純物を減らすことが求められます。日本軽金属㈱では、高純度な次亜塩素酸ソーダの製造方法を開発・確立し、より不純物を少なくした『ニッケイジアソー®S』で応えています。
紫外線の力で水をよりきれいに
浄水場では塩素消毒のほかにも、殺菌処理として紫外線殺菌が行われます。紫外線殺菌は、管を通る水に紫外線を照射して殺菌する方法です。従来この殺菌装置の管には、ステンレスが使用されています。日本軽金属㈱は、これを紫外線反射率が高いアルミニウムに替えることによって殺菌効果を高めることに成功しました。
この紫外線反射管は特殊な表面処理により耐食性が保持され、従来のステンレスに比べ1.6倍の殺菌効率を得ることができます(日本軽金属㈱調べ)。私たちはこの開発を通して、より安心して飲める水の提供に貢献していきます。
図1 アルミニウムとステンレスの反射率比較
図2 アルミニウムとステンレス反射管の殺菌効果比較※
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アルミニウムの反射容器を
使用し紫外線照射したもの -
ステンレスの反射容器を
使用し紫外線照射したもの
開発担当者 の声 |
蒲原ケミカル工場 開発部
岡田 倫英
さらなる可能性を切り開く
液体の次亜塩素酸ソーダは有効成分濃度が約12%しかないため生産効率が悪く、殺菌用途以外ではあまり使用されていませんでした。日本軽金属㈱は、液体の次亜塩素酸ソーダから高純度な固体として取り出し、従来品よりも有効成分濃度を3倍以上に高めた『ニッケイジアソー®5水塩 (SHC5)』※を開発、世界で初めて工業化にも成功し、2013年に製造・販売を開始しました。
この開発によって、水処理剤以外にも有機合成分野への適用可能性が拡がりました。今後は、医農薬・ファインケミカル分野の製造プロセスでも活躍できる酸化剤としての用途確立できるよう努力していきます。
安全な水を届けたい
浄水場の設備は規模が大きく、水の浄化処理はいくつもの装置を通ります。その間の工程におけるごみや落ち葉などの飛来物の混入防止や劇毒物投入などのテロ対策として装置の蓋が必要とされています。
㈱住軽日軽エンジニアリングは、高い耐食性と美しい外観を持ち合わせたアルミ蓋を製造・販売・施工しており、 31都道府県で採用されています。
相模原浄水場の蓋
災害時でも安心して飲める水を届けたい
地震、台風、大雨などの自然災害が発生すると、まず飲み水の確保が喫緊の課題となります。被災した水道設備が復旧するまでの間、応急給水に必要な体制づくりが全ての地域に求められています。
日軽金アクト㈱は、給水タンクや給水コンテナを製造・販売しています。給水タンクはアルミ製のためサビに強く、清潔な水を保つことができます。全国各地に2,361基(累計)を導入いただいており、災害時にも安全な水を効率的に供給することができるようになっています。
給水コンテナは、組立式でアルミ製のため、一人で組立・運搬・設置ができるようになっています。使用後も分解してコンパクトに収納することができます。 また、この給水タンクと給水コンテナを組み合わせて使うことによって、効率的な給水体制をつくることができます。 給水所から給水タンクで運んだ水を各避難所の給水コンテナに供給することによって、多くの給水ポイントをつくり、より多くの人に短時間で水を届けるこ とができます。