コールドチェーンで食品ロスを減らしたい
出典:公益社団法人国際農林業協働協会「世界の農林水産(№835)」
世界では9人に1人(約8億人)が栄養不足です。今後世界人口は2050年には98億人に達するといわれており、食料不足の問題は ますます深刻化すると考えられています。他方、毎年、生産された食料の約3分の1に相当する13億㌧近くもの食品が廃棄されています。
食品ロスを減らすには?
食品ロスには、家庭で廃棄されるもの(家庭系ロス)と収穫、輸送、貯蔵の段階で傷んだり廃棄されたりするもの(事業系ロス)があります。日本では、1年間に家庭系289万㌧、事業系357万㌧の食品ロスが発生しています。
日軽金グループは、トラック架装、倉庫、冷凍冷蔵庫などの製造販売を通じてこれらのプロセスに携わっています。生鮮食品を運ぶ場合、常温流通から低温流通(コールドチェーン)に切り替えることで食品が腐ったり傷んだりすることを防ぐため、鮮度保持期間を延ばすことができます。生産地から食卓までの途切れないコールドチェーンづくりを通じて、食品ロスを減らしていきます。
日本の食品ロスの状況
コールドチェーン
食品劣化から食を守りたい
私たちの日常生活に欠かせないコンビニエンスストアやスーパーマーケットは、コールドチェーンによって支えられています。特に、日本のコールドチェーンは高度に発達し、厳しい温度管理が行われています。 |
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温度管理車
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地球温暖化防止にも貢献する断熱パネル
日軽パネルシステム㈱が製造・販売する断熱パネルは、ノンフロン断熱パネル「ジェネスタ®」です。これは、製造時に用いられる発泡剤に含まれる代替フロン(HFC)をHFOに切り替えることでノンフロン化を業界で初めて※成功した製品です。さらに2016年4月には、日軽パネルシステム㈱全工場のノンフロン化も達成しました。これにより、工場で排出される温室効果ガスの減少に留まらず、 今後サプライチェーンで廃棄時に排出される温室効果ガスを、CO2換算で年間約30万㌧削減することができます。こうした実績が認められ、2018年4月に第27回地球環境大賞「日本経済団体連合会会長賞」(フジサンケイグループ主催)を受賞しました。
相対的に表す値のこと
※ 2 第3世代フロンガス2種類を実際に使用していたため併記しています
非常事態にも活躍するパネル
日軽パネルシステム㈱は、2011年3月に発生した東日本大震災のときに倉庫の天井が落ちて非常時に必要とされる食品が届けられなくなるという状況を知りました。こうした問題を解決したいと考え、耐震天井「NEQRES(ネクレス)」を開発しました。2016年4月に発生した熊本地震では、ネクレスが採用されたパネルは一枚も落ちませんでした。私たちは、災害に強いコールドチェーンづくりにも貢献していきます。
進化するコールドチェーンを世界に展開したい
タイ王国では、経済発展に伴い、さまざまな食品が流通するようになり、コールドチェーンのニーズが高まっています。日本フルハーフ㈱と日軽パネルシ ステム㈱は、それぞれフルハーフマハジャック社とニッケイ・サイアム社パネル事業を持ち、タイ王国におけるコールドチェーンづくりに協働で取り組んでいます。私たちは、さらに東南アジア、そして世界に向けたコールドチェーンづくりに貢献していきます。