アルミでサステナブルな社会に貢献
アルミニウム素材をサステナブルに








アルミ製品は、私たちの日常生活でさまざまな形で使われ、社会の隅々まで浸透しています。他方、こうしたアルミ製品の素材ができるまでには、原料であるボーキサイトの採掘から始まり、たくさんの電気を必要とする製錬工程を経て作られます。また、使用後はリサイクルされ再び製品に生まれかわります。
日軽金グループでは、商品としての価値を高めながら他方で環境への影響を小さくする努力を続けています。
1.アルミニウムの資源は豊富
アルミニウムは地殻中に酸素、ケイ素に次いで多く存在する元素であり、金属元素としては最も多く地中に存在しています※1。アルミニウムの原料であるボーキサイトも500~750億㌧※2存在するといわれており、これはアルミニウムに換算すると125~200億㌧となります。世界のアルミニウム消費量約0.6億㌧/年(リサイクル分を含まず)※3に比べて十分な供給量が確保できています。
※1 第5版化学便覧応用化学編Ⅰ(日本化学会編、丸善)より
※2 2007年USGS(アメリカ地質調査所)データより
※3 JOGMEC「鉱物資源マテリアルフロー2017」より
2.アルミニウムを使用するリスク
ボーキサイト鉱床は熱帯雨林地域、または過去に熱帯雨林であった地域に多く存在します。ボーキサイトを採掘する地域では、もともと生育していた森林を伐採するため、森林資源が減少するリスクがあります。
また、アルミニウムの製錬は、多量の電気を使います。1㌧のアルミニウムを作るのに約9.2㌧※4のCO2を排出します。
※4 日本アルミニウム協会「低炭素社会実行計画」より
3.アルミニウムを使用するメリット
アルミ製品はさまざまな分野で使用されています。自動車やトラック、鉄道などの輸送機器の軽量化によって燃費が向上し、その機器を使用している間中CO2排出量を少なくすることができます。ま た、アルミ箔包装は食品や薬品の品質維持期間を長期化できます。さらに、錆びにくい特長があり、住宅やビルなどの建物や橋などの構造物の長寿命化に貢献しています。
リサイクル性が優れていることもアルミニウムの特長です。アルミニウムは溶かせば何度でも使用できます。リサイクル時に必要なエネルギーは新しく作るのに必要なエネルギーの3%で済むため、リサイクルアルミの使用が増えれば、CO2排出量の大きい製錬工程によってつくられる新しいアルミニウムを減らすことができます。
アルミでサステナブルな社会へ
アルミ製品は、輸送機器の軽量化や建物の長寿命化などの機能によって広く社会に用いられてきました。他方、アルミ製品になるまでの過程において自然破壊をもたらしたり大量のCO2を排出したりする側面も持っています。日軽金グループは、この素材の両面を理解し、サステナブルな社会の実現に引き続き貢献できるよう商品価値の向上と環境負荷の軽減に積極的に取り組みます。
