日本軽金属ホールディングス株式会社

サステナブルな住環境に貢献

安心に電力を届けます

アルミニウム線材(株)では、送電線に使われるアルミ線を製造しており、国内シェアは5割を超えます。電線には銅製とアルミ製があり、それぞれに特長があります。銅製は導電率が高くより多くの電気を送ることができます。アルミ製は導電率では劣りますが、銅製より軽いため電線を支える電柱や鉄塔にかかる負荷を減らし長く使うことができます。また、価格が銅と比べて安く安定しているため使いやすい材料です。

こうしたことから、1960年代以前に整備され現在更新が進められている日本の電線は、多くがアルミ線に張り替えられています。

また、張り替えられて撤去されたアルミ電線もリサイクルし ています。

  • 架空電線用荒引線
    (Φ9.5mm、2tコイル)

  • 架空送電線と鉄塔

水を安全に届けます

私たちが毎日使っている水は水道管を通って給水されています。水道管は、設置されて50年以上が経ったものが多く、老朽化に伴って管が腐食するケースがあります。腐食が進行した場合、漏水やそれに伴う断水が起きることになります。また、大きな地震が発生すると水道管網の大規模な破壊にもつながり、長期にわたって水が供給されず、人々の生活に甚大な被害を及ぼす可能性があります。

日本軽金属(株)と日軽産業(株)は、(株)栗本鐵工所と協働して水道管の腐食を防ぐための金属の膜をつくる材料となるアルミ合金溶射線を開発しました。これは、異なる金属(アルミと亜鉛)を同時に管に吹き付けることで腐食に強い溶射被膜をつくるものです。これによって水道管の100年以上の使用が可能になります。

※:(一社)日本ダクタイル鉄管協会で実製品調査結果および実験室試験結果を基に算出した推定値

  • ダクタイル鋳鉄管の外面防食

  • 水道用ダクタイル鋳鉄管

開発担当者の声

日本軽金属(株)
グループ技術センター 表面創製グループ
兼子 彬さん

私はアルミ合金溶射線の合金組成の提案と評価を担当しました。想定とは異なる結果が出ることが多く、組成の検討にはかなり苦労しましたが、粘り強く検討し耐久性の優れた溶射線を開発することができました。今後もサステナブルな社会インフラづくりに貢献できる製品開発に取り組んでいきます

建物の長寿命化を進め、
長く住み続けられる街づくりを進めますす

住宅外壁用の防水シートは、アルミ蒸着膜を使った製品が一般的です。しかし、アルミ蒸着品は湿気を主な原因として、アルミ部分が酸化して劣化してしまうため充分な耐久性を確保することがで きませんでした。そこで、東洋アルミニウム(株)はアルミ箔の特性を活かしたToyal Thermo Reflectorを開発しました。

この製品は、有孔加工されたアルミ箔を使用することにより、防水性、透湿性、通気性に加え長期に亘って赤外線反射性がある透湿防水シートです。

夏は室外からの輻射熱(赤外線)を反射して室内の温度上昇を抑えたり、冬には室内の暖房による熱放射を反射して室内の温度低下を抑えたりすることができます。

Toyal Thermo Reflector

Toyal Thermo Reflectorを用いた住宅外壁断面イメージ

サステナブルなエネルギー、
太陽光発電の普及を推進します

再生可能エネルギーの需要増に伴って、太陽光発電はその中心的存在として産業用、民生用ともに急速に拡がっています。

日軽金グループでは、アルミ製ソーラーパネル架台(アルソル®)や太陽電池向けセラミック素材、太陽電池用材料としてバックシート(トーヤルソーラー®)やアルミペースト(アルソーラー®)など太陽光発電に関するさまざまな商品を提供しています。東洋アルミニウム(株)は、さらに太陽光発電の普及を加速するため軽量でコンパクトな、太陽電池軽量モジュール「Hane®Module」を開発しました。これは従来型モジュールと比較して重量を半分程度にできたことで、これまで建物の耐荷重の点から設置が困難だった工場の屋根、倉庫の屋根、ビルや大型施設の壁面、駐車場や駐輪場、遊歩道、バス停、タクシー乗り場、公園の東屋、コインパーキングなどさまざまな場所に設置することが可能になりました。さらに、エネスタンド®(ソーラーカーポート)と組み合わせることによって、電気自動車用の充電インフラの普及にも一役を担うことができます。

※エネスタンド®は、スカイジャパン社の登録商標です。