日本軽金属ホールディングス株式会社

活動計画および取組み実績

アクションプラン

アクションプラン 2023年度計画 2023年度結果
環境トラブル低減 環境トラブルゼロ
・前年度発生トラブルに対する対応
100%実施
事故18件、苦情18件、異常18件
98%実施
環境監査の実施 環境現場監査15サイト
環境監査計画100%実施
15サイト実施
100%実施




環境人財育成
環境法資格者確保 全49サイト資格者充足
法令勉強会開催
・法令勉強会計画の100%実施
法令勉強会実施 (大防法・ダイオキシン特措法・水濁法)※
100%以上実施
他サイトの環境監査へ参加 延べ40名参加
温室効果ガス排出量削減・
カーボンニュートラル対応
温室効果ガス排出量削減活動 CO2CO2排出量売上高原単位
前年度比1%削減(国内)
PCB処理 高濃度PCB処理および
低濃度PCB含有分析・処理継続
高濃度:99.9%処理完了
低濃度:38%処理完了


海外主要生産拠点の環境管理
環境オーディット5サイト
(中国2サイト、タイ3サイト)
タイ3サイト実施
(中国2サイトは実施延期)
タイ7th環境担当者会議開催 タイ7th環境担当者会議実施
法令遵守 改正法令情報周知 周知済み
生物多様性保全 生物多様性保全活動の推進 全49サイト活動継続
環境活動外部公表 CDP回答

EcoVadis回答
回答済み(評価:気候変動C、水セキュリティC)
回答済み(評価:ブロンズ)
10 業界団体等との連携 日本アルミニウム協会との連携
古河三水会での情報交換
委員会に参加し、協会を通じて環境政策に関して国等行政への働きかけ
環境推進連絡会参加

※ 大防法:大気汚染防止法 ダイオキシン特措法:ダイオキシン類特別対策措置法 水濁法:水質汚濁防止法

環境目標と実績(国内のみ)※1

エネルギー使用量(国内)

エネルギー使用量(国内)

排水量(国内)

排水量(国内)

※1 大気保全(SOx、NOx排出量)および水質保全(COD)については2021年度から目標値を設定していませんが、
   モニタリングを継続しています。
※2 1PJ=1×1015J、1GJ=1×109J

2023年度の取組み

環境トラブル

 当社グループは、環境に関わるトラブルへの迅速な対応のため、国内外で速報システムを運用しています。
 2023年度は、環境事故が18件(国内16件、海外2件)、環境苦情が18件(国内8件、海外10件)発生し、昨年度に比べて増加しました。環境事故増加の主な理由として、各サイトからの規制値超過等の自主報告が多かったことが挙げられます。環境苦情については、一部サイトで臭い苦情が繰り返し寄せられたため、その件数を累積しております。

環境事故件数 18件

  ●薬液等の漏洩 8件

  ●各サイトからの自主報告 10件
   (規制値超過、環境測定方法の間違い等)

環境苦情件数 18件

  ●一部サイトでの臭い苦情延べ数 11件
   (タイ1社6件、国内1工場5件)

  ●その他 7件(煙、騒音苦情等)

また、2021年5月に発生した当社グループ会社におけるJIS認証取消し問題(品質問題)を受け、環境についても重大な環境事故を未然に防ぐため、2023年度から環境トラブル速報基準の適用を厳格化しました。さらに近年、異常気象による環境トラブルが発生しており、これらも2023年度の環境トラブル増加の原因の一つとなっております。現在は、各サイトで想定外の雨量など異常気象を考慮した対策を進めております。  発生したトラブルは、発生サイトと環境保全担当が連携して、行政・地域住民等、外部とのコミュニケーションをとりながら、再発防止を図っています。また、類似トラブル防止のため、グループ全サイトに対して、再発防止対策を速報システムにより共有するほか、環境担当者会議などで内容の深堀りをし、それらの対策事例を相互に共有することでリスク低減を図っています。そして、異常気象対策に対しては、環境現場監査での各サイトのリスク確認などで取組みを進めています。さらに、被監査サイトの過去の環境トラブルを再周知し、世代交代とともに過去の教訓が忘れ去られないように取り組んでいます。
 2023年度は、環境に関わる訴訟・罰金・科料について、罰金を支払った事例が海外で1件ありました。

 

日軽商菱鋁業(昆山)有限公司

 ●集塵機付属インライン排ガスセンサー整備不足により罰金

環境トラブル発生状況

環境トラブル発生状況

※事故: 影響が外部におよぶ環境トラブルや、行政指導や罰則などを受けた環境トラブルなど
 苦情:外部から受けた環境に関する苦情

環境監査

 当社グループでは、環境保全担当が国内49サイト、海外14サイトを対象に定期的に環境監査を実施しています。
 環境監査では、以下の目的のため、法令遵守や緊急対応態勢、過去に発生した環境トラブルに対する対策状況の確認、並びに類似トラブル発生リスクの評価を実施しています。

 ●日軽金グループの環境関連法令・規制への適合性および環境管理状況の確認

 ●環境管理能力の向上

 2023年度は、国内15サイト、海外3サイト(タイ3サイト)で実施し、国内99件、海外13件の指摘を行いました。指摘件数は昨年度に比べて、書類の不備に関する指摘が大幅に増加しました。これは、品質問題を受け法令遵守確認を強化したためです。

2023年度の主な指摘(上位5項目)

 ●届出/法規制対応: 20件

 ●産業廃棄物関係:  20件

 ●危険物管理:    13件

 ●緊急事態対応:   10件

 ●排水管理:     8件

  2023年度の指摘としては、「届出/法規制対応」と「産業廃棄物関係」が最も多く20件でした。「届出/法規制対応」の指摘としては、水濁法の有害物質貯蔵指定施設の点検・記録不足や、特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化管法)のPRTR届出不足等がありました。「産業廃棄物関係」の指摘については、産廃契約書の追記・修正等の指摘が出ています。
 環境監査での指摘事項は、環境保全担当がすべての指摘について是正完了までフォローしています。また、指摘事項を環境担当者会議で共有し、当社グループの環境リスクの低減につなげています。

ポリ塩化ビフェニル(PCB)処理

 PCB特別措置法に基づき、当社グループはPCBを含有する機器などについて処理を進めています。
 低濃度PCBについては、一部メーカーのPCB汚染が疑われる対象期間が拡大となったこともあり、PCB汚染の可能性のある機器が大幅に増加しました(対象機器:約100台→約2,900台)。含有が判明した機器については、確実に処理を実施していきます。

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